三重クモ談話会ホームページ活動と報告<伊賀市でクモ観察会が開催されました

伊賀市でクモ観察会が開催されました

伊賀市の三重県上野森林公園でクモの観察会が開催され、本会の貝發が観察指導を行いました。その報告です。


 6月15日(日)に、伊賀市下友生の三重県上野森林公園で県民対象のクモ観察会が開かれました。梅雨時のため、室内活動の準備もしていましたが、当日は大変良い天候となりました。

 午前9時30分にビジターコテージ研修室で開会。今年は11名の参加となりました。最初にクモのイメージについて話し合い、セアカゴケグモやアシダカグモ、セスジアカムネグモ等の標本や写真も見ながら、クモは猛毒でないことや大変有益な動物であること、糸を巧みに操る面白い生態を持つことなどを理解してもらいました。また、観察の留意点や採集方法について説明をした後、東京蜘蛛談話会の池田博明さんに教えていただいたビンゴゲームを用いて、野外観察に出発。早速、ヤマシロオニグモやオオヒメグモ、クサグモ、シロカネイソウロウグモ・・・・を見つけて話が盛り上がります。「円網は上下同じ大きさか」「クサグモの餌のとり方は」「かくれ帯の意義」「イソウロウグモは宿主の網の中で何をしているか」「コモリグモの子守りの仕方は」等々、観察しながら質問を行い、ビンゴが成立すると褒美の飴がもらえます。5つも貰って大喜びの小学生もいました。あっという間に予定の12時が近づき、大急ぎで園内を見て回り、コテージに戻りました。

観察会の様子    小休止の後、クモに関するまとめプリントを記入しながら、参考になる図鑑や本の紹介、標本の作り方の説明、クモの解説プリントの配布をして12時15分に終了しました。コテージ展示室に「クモの世界を覗いてみよう」という展示がしてあるので、希望者は見て回ることにしました。結局、全員で見て回ることになり、クモの特色を写真で確かめてもらった後、生態写真を見ながら、その美しさや、生態の不思議に感嘆の声を上げながら、時間の経つのを気にすることもなく、13時前まで熱心に会は続きました。「クモが身近に沢山いることが分かった」「クモは変化に富んだ面白い生き物であることが分かった」「ビンゴゲームを楽しみながらクモのことがよく学習できた」「写真が美しく素晴らしい」等の感想が聞かれました。

 今までの観察会で園内で記録したクモ類は、63種ですが、今回、ジョロウグモ、サツマノミダマシ、コクサグモ、カタハリウズグモ、オオシロカネグモ、ハリゲコモリグモ複合群、ギンメッキゴミグモの7種が新たに記録できました。少し丁寧に採集すれば200種ほどは記録できるので、一度、四季を通してきちんと採集を行い、園内の目録を作成しておきたいと思います。

  最後に、公園事務所の坂上さんをはじめ、所長さん、職員の方々にはいつも大変お世話をおかけしています。ここに厚く御礼申し上げます。



展示室のクモ展示について

6月1日から27日まで、コテージ展示室で「クモの世界を覗いてみよう」展が開催されています。事前に、産経新聞や中日新聞の伊賀版で紹介されました。
 入口に「クモの世界を覗いてみよう」の看板と、クモは大変面白い興味ある生物であることのパネルがあり、中へ入ると、まず、クモについての写真を用いた一般的な解説があります。クモと昆虫の違い、クモの仲間、体のしくみ、クモの糸、雌雄の形態的な違い、クモの眼、いろいろな網などです。さらに進むと、130枚の解説付き生態写真で、「家の周りのクモ」「驚きの生態」「擬態するクモ」「網を張らないクモ」「クモの卵」「大きなクモ小さなクモ」「レッドデータブックのクモ」「身近ないろいろのクモ」の8つのテーマ別に展示がされています。写真の素晴らしさやクモの美しさ、生態の面白さは一見の価値があります。また、公園事務室所蔵のクモのいろいろな本も並べてあり、手に取ってみることもできます。
 期間は残り少なくなりましたが、ぜひ一度見学してほしいと思います。(展示の様子は当ホームページの談話室でも紹介しています。) [貝發 記]




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