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2022年度第1回採集観察会の報告

期 日:2022年4月24日(日)
場 所: いなべ市藤原町藤原岳登山道入口(聖宝寺裏手)周辺
参加者:貝發憲治,加藤修朗,熊田憲一,塩崎哲哉,武藤茂忠(5名)

本年度は50周年記念行事として,採集観察会は談話会設立当初に採集会が実施された地で行うことになった。4月は第1回目の採集地である藤原岳登山道入口(聖宝寺裏手)周辺である。

藤原岳は花の百名山にも選ばれており、春には高山植物が咲き誇る美しい山で、昔は連休に生物部員を引率してよく登ったものである。三岐鉄道の終点、西藤原駅から徒歩約10分の所にある聖宝寺山門から250段の階段を上り、寺の園内横の坂道から聖宝寺道(裏道)へ入る。下りは8合目から大貝戸道(表道)を通り駅へ戻るのが私の定番であった。 もう30年近くも訪れていないので、先週聖宝寺周辺の下見に行った。集合場所の西藤原駅は汽車を模した面白い形の駅舎になっており、横の駐車場はミニ列車が周回する大きな公園に変わっていた。その後、聖宝寺に行ったがさすがに高齢の身には250段の階段はきつい。地図を見ながらかなり迂回して寺裏手にいたる山道を確認した。そして、第1回の採集した場所を思い出しながら寺周辺の採集出来そうな所を幾つか見て回った。

当日はまたまた午後から雨の予報が出ていて雲行きが悪い。しかし、ゴールデンウィークが近いこともあって皆さんの後日の日程は全く合わないので、6時前に現地の武藤さんと連絡を取った後、強行実施のメールを送信。遠方からの参加が多いこともあり、何とか午前中だけでも持って成果が出る採集観察会になることを願いながら出発の準備をした。早くも7時過ぎに津市を通る頃には小雨となり、とにかくいなべ市まで向かうしかない。この日は車の流れが良く、9時10分には西藤原駅に着いてしまった。高校生の一団が電車から降りてきて雨の中、元気に登山に出て行った。駅周辺でしばしクモを観察していると皆さんが到着。10時前に武藤さんの先導で寺裏手にある駐車場へ移動した。

雨具を着て採集の用意をした後、雨の中で早くも立ち話のクモ談義が始まる。とにかくまずは採集をということで、12時まで思い思いに散らばっていった。林道坂本線や登山道入口の杉林、聖宝寺園内、養鱒場周辺、鳴谷の滝などを見て回る。250段の階段を降りていった人もいる。またたく間に予定の12時になり駐車場に戻ると、皆いたる所にヒルがいて辟易したようであった。環境が単調な山間と雨のため、結局成果は今ひとつ上がらずに終わった。

記念撮影  西藤原駅へ戻り、広い休憩所で昼食をとり一服。午後の話し合いは、昨年度の採集品目録の点検、記念号の投稿状況、6月の採集観察会後の話し合い内容の確認、太田先生の遺品について、会費の徴収などを行った。目録記載については、「正確を期して成体のみを記載する」「生態系を見る観点から採集されたものはsp.も含めてすべて記載する」など延々と話しが続き、各自持論があって、共同執筆する場合に、一つに考えをまとめるのはなかなか難しいと思った。

3時頃に駅員がそろそろ登山者が多く帰ってくるので、休憩所を開けて欲しいと言ってきた。話しは一段落したが、外は相変わらずの雨で以後の採集は中止とし、駅舎の前で記念撮影をした後、解散した。情報交換が沢山出来た点は有意義な一日であった。(貝發 記)


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