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2017年度 第1回採集観察会の報告

期 日:2017年4月16日(日)
場 所:志摩市磯部町五知の里山
参加者:太田定浩,貝發憲治,熊田憲一,塩崎哲哉,野ア健太郎,橋本理市(6名)

里山調査3年目の今年は南勢地区で実施することになりました.そこで,3月12日(日)に橋本会長といろいろ下見をした結果,交通の便も考えて具体的に五知の里山に決めました.高速の伊勢自動車道に続く第二伊勢道路が白木まで開通し無料化されたので,鳥羽回りに比べて随分と便利です. 当日はゆっくり車を走らせましたが,それでも9時30分に近鉄「五知」駅の駐車場(田舎の駅なので単なる空地)に着きました.そこには既に熊田さんと塩崎さんが来て談笑してみえました.予想外に早く着けたそうです.やがて野アさんが,次いで9時50分着の電車では太田先生と橋本会長も到着し,本日参加の6名がそろいました.国道を挟んですぐに自然豊かな里山が広がっています.車で移動する必要もなく,各自ここで採集の用意をしていると,向かいの田で耕耘機を運転していた老人が寄ってきて何をしに来たのか尋ねてきました.何でも最近道路拡張に関わって測量に来た役人達が横柄な対応をしていったようです.また来たのかと言うので,私たちは里山のクモの調査に来た者で今年はあと3回ほど来るのでよろしくと言うと納得したようでした.

ビーティングする熊田さん 10時過ぎから午前の採集に入りました.道路沿いの側溝や軒下,生垣を見ながら移動し,それぞれに適地を探して散らばりました.私はまず休耕田で採集しました.コモリグモ類やコサラグモ類が見つかるが個体数は少ないです.最近どこでも本当に昆虫やクモの数が減ってきているように思います.次に田植え作業の邪魔をしないように注意しながら畦やコンクリート壁の境,雑木林を入念に調べました.ハエトリグモ類やカニグモ類,コサラグモ類の徘徊性のクモを中心にまあまあ採集できました.崖の雑草などをビートして歩いていると,太田先生が「もう限界なので一足早く駅へ戻ります.」といって道を降りてこられました.今年90歳の御身.今日も電車を4回乗り継ぎ3時間かけて参加してもらいました.行き来だけでも大変なのに,会を盛りたてるため頑張っていただいている姿にただただ頭の下がる思いです.12時に駅横の小道で車座になって昼食を摂り,休憩がてら会誌発行の段取りや役割,今後の予定等を確認しました.

13時から午後の部を開始.それぞれに午前とは別の場所で採集しました.皆さん里山の奥まで行かれたようです.一心に採集して回り疲れも出てきたので農道で記念撮影後,太田先生と橋本会長は15時の電車で帰られました.その後私は野アさんと墓地の周辺等で生態観察をすることにしました.オオヒメグモやガザミグモ,ヌサオニグモ,アオオビハエトリなどが見られました.集合時間より少し早いが駅へ戻り,野アさんの捕ったクモの名前を調べました.やがて,熊田さん,塩崎さんも戻られ,しばしクモ談義.野アさんにクモ採集の方法や研究の仕方,方向性についてのアドバイスもあって,16時20分に解散しました.私は今回60種ほどのクモを確認できましたが,採れるべき種が少なかったです.次回に期待します.【貝發 記】 記念撮影


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