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2016年度 第2回採集観察会の報告<

期 日:2016年6月6日(月)
場 所:伊賀市比土の里山
参加者:太田定浩,武藤茂忠,熊田憲一,貝發憲治(4名)

4月に続いて6月も実施予定日はまたまた雨となり、梅雨入りしていることから、延期をして様子を見ることになった。いつも採集会の日だけ雨になる。何とも恨めしいことだ。

 しかし、翌日は良い天気になり延期したのが正解、気分爽快で家を出た。9時40分に青山町駅で太田先生をお迎えし、コンビニで弁当を買って現地へ。ところが、あれ!誰もいない。電話をすると青山町駅で待っているとのこと。車の人は現地に行くものと勝手に判断していたのが間違いだった。数分後に全員(と言っても今回は4名だけ)集合。熊田さんからペニーコマチグモなど、いろいろなコマチグモ類の見方について聞いたり、標本を見てもらったりした後、前回採集したキクメハシリグモをぜひ生きた状態でほしいという愛知県の緒方さんからの要望を伝えて、皆それぞれに採集に入る。私はすぐにキクメハシリグモ目当てに川原に降りた。20〜30cmの石を3つほどめくると早くも体長2〜3cmの大きなクモを発見。頭胸部や腹部の斑紋からまさしくキクメハシリグモである。何と幸運なことか、丁寧に大型標本瓶に収めた。4月の採集で杉山さんは川原の下草のところで採集されたようだが、今回はアオグロハシリグモと同じような状況であった。喜び勇んで石を次々にひっくり返すが、その後は全く採れなかった。7月の調査に期待したい。川原では他にはクラークコモリグモやナミコモリグモが卵のうを尻に付着して走り回っていた。川の土手ではコモリグモ類が多く目についた。一段落して農道に戻ると、この季節は草木が生い茂ってどうしてもビーティングがしたくなる。続いて、川沿いの道をこまめに採集して歩いた。まあまあの成果であった。キクメハシリグモ
キクメハシリグモ

 あっという間に12時になり、河原敷に止めた車の横で車座になって昼食を摂る。標本瓶を熊田さんに見てもらったところ、間違いなくキクメハシリグモであったので、さっそく緒方さんに電話を入れ郵送することにした。昼食後は、7月に開催する中部蜘蛛懇談会との合同合宿の案内状の確認と、会誌「しのびぐも」43号の編集会議をしてもらった。

 暑いぐらいの1日になった。午後は2時間の予定で採集を継続。私は今度は里山の一番奥から逆に調査することにし、雑木林のビーティングや雑草地、崖、作業小屋の周辺、側溝などを見て回った。作業小屋近くに休閑田があり湿地になっているので、ミナミコモリグモを探した。チビコモリグモのような小さいコモリグモがやはり卵のうを付着して動き回っている。帰宅後調べたら多くはミナミコモリグモであった。最後にヒノキ林、竹林のソデ群落と休耕田を見た。休耕田は意外に種数が少なく、この時期にはいろいろ見られるコサラグモ類もほとんどいなかった。不思議なことである。記念撮影
今回の参加者

 皆遠方であるので、まだ日は高いがここらで終了。3時30分に太田先生を青山町駅へお送りし、合同合宿時に泊まる旅館でいろいろ話を詰めた後、帰路に着いた。 (貝 發)


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