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2015年度 第2回採集観察会の報告

期 日:2015年6月7日(日)
場 所:津市久居明神町から神戸にかけての里山
参加者:太田定浩,橋本理市,貝發憲治,熊田憲一,塩崎哲哉

調査地 自宅からおよそ2時間かけて久居明神町の集合場所に着いたのがちょうど10時.まだ他の方たちは到着されていない.途中雨が降っていたところもあり,天気が心配だったが,ここは曇り空.皆さんが到着するまで付近をぶらぶらと探索する.程なく皆さんが到着する.本日の参加は総勢5名である.調査地は,津市の久居明神町から神戸にかけての里山である.水田の近くの駐車地から石神池の堰堤にかけて道路があり,その間にクヌギ林や植林地,湿地帯,竹林などが広がっている.本年度は季節を変えながらすべてここでの調査となる.今日はその2回目である.

 午前中は,正午までとし,各人思い思いの場所に散らばっていく.池に向かって歩いていると,道路脇にゴミグモの網を見つける.よく見ると隠れ帯がある.ゴミグモの隠れ帯はこれまで観察した記憶がないので写真撮影する.さらに先へ行った所で,適当に範囲を決め道路沿いの灌木ををビーティングする.ひととおりビーティングした後,今度は同じ場所の道路沿いの下草をスゥィーピングする.ネットの中のクモをアルコールビンに入れ,ふと目の前を見ると,コナラだろうか,の幹にヒメグモsp.の網がある.カグヤヒメグモのようだ.ビーティングする熊田さんよく見ると,近くに雄もいる.写真撮影をし,採集しようとフィルムケースを下にあてがうと,ぽとんと落ちてフィルムケースの中に・・・のはずが,わずかにそれて地面の茂みの中に.こうなるともう探せない.しばらくたてば,また網に戻ってくるだろうと,あきらめて,近くの土手にたまった落ち葉をふるう.そうこうしているうちに,もうお昼前である.駐車地に戻る.ベンチに腰掛け,蜘蛛談義をしながら昼食をとる.

昼食しながらクモ談義  午後は3時までの予定で調査を開始.道路の途中にある竹藪を目指す.途中,先ほどのヒメグモsp.を見にいくと,予想通り網に戻ってきている.今度は万全を期し,捕虫網で受けるべく網の下に持って行く.ところが捕虫網の枠が鉄枠のため木の幹にうまく沿わない.ぽとりと落ちた先は,ねらったように捕虫網の外であった.さて,一昨年の四国での蜘蛛学会の帰り,緒方氏と調査した折,某竹藪でヒゴユウレイグモを見つけた.愛知,四国,九州と見つかれば三重県にいてもおかしくない.以来の懸案であった.竹藪に入り,伐採された竹を探すが,手入れが行き届いており,適当な竹がない.それでもいくつかの竹を見つけ,手鍬を打ち込んで割ってみるが,見つからない.半分あきらめの気持ちでとある竹を割ったとき,かすかに不規則網が見えるではないか.しかも,よく見ると体色の薄いユウレイグモらしきものがいる!早速管ビンに入れルーペをのぞくと・・・,普通のユウレイグモの幼体であった.適当な竹もないので,あきらめ,落ち葉のシフティングに切り替える. そうこうしているうちに,もう3時前である.駐車場に戻るべく竹藪を出る.帰りがけにもう一度くだんのヒメグモsp.を見にいくと,またもや網に戻っている.3度目の正直と,今度は網を下に置き,ネットの部分を幹に沿わせるようにして広げ,フィルムケースで受けるべく,蜘蛛の下にあてがう.蜘蛛はぽとりと落ち,フィルムケースをさけて落ち,さらにあろうことかネットまで避けて下に落ちてしまった・・・が,かろうじてその行方を目で追うことができ,ようやくゲットすることができた.

駐車地に戻ると,皆さんも帰ってきている.15時過ぎ解散となる.     [塩崎 記]

■お知らせ
今後の日程は次のようになっています.
2015年
  7月25日〜26日  中部蜘蛛懇談会との合同合宿(岐阜県を予定)
  9月 6日(日)   第3回採集観察会
 10月18日(日)   第4回採集観察会
2016年
  2月20日(土)   反省会
*採集観察会はいずれも津市久居明神町〜神戸の里山です.
 皆さんふるってご参加ください.


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