2013年度第1回採集観察会兼RDB調査および総会の報告
期 日: | 2013年4月27日(土) |
場 所: | 津市安濃町草生,経ケ峰登山道(N34°46′、E136°24〜25′) |
参加者: | 太田定浩,貝發憲治,熊田憲一,柴田良成,前原晋,武藤茂忠 |
本年度第1回採集観察会は,RDB調査を兼ねて津市美杉町川上の三重大学付属平倉演習林で実施する予定でしたが,県の担当者から入林申請をしてもらったところ,非常に厳しい規制のついた回答があり,橋本会長と相談した結果,これでは成果のでる調査は出来ないということで,直前に経ケ峰の調査に変更しました.昔はもっと自由に調査ができ,貴重種シノビグモの原記載がなされたり,定期観察からその特異な生態が明らかにされてきた場所だけに,今回の調査規制が厳しくなった現状は,生物学的に見ても非常に残念です.
ということで,10時に津駅で前原さんと愛知県から参加の柴田さんを車に乗せて,経ヶ峰登山道駐車場へ向かいました.スーパーができており,大きな道も整備されていて快適なドライブです.狭い町中をくねくねと苦労しながら進んだ昔とは雲泥の差です.駐車場には,既に太田,武藤,熊田の3氏が待っておられました.
あいさつと簡単な日程説明の後,早速12時30分まで2時間の予定で各自思い思いに採集観察に入りました.私はこの地で採集記録のある三重県版RDB種,シノビグモとカネコトタテグモを確認することを目的に登山道の中腹まで登り,渓流の調査を中心に行いました.しかし,河床が大変荒れており,スギなども大きく伐採されていて直射日光が当たって乾いているなど様子は激変,シノビグモは発見できませんでした.瞬く間に1時間半が経過し,帰りは崖地でカネコトタテグモを探しながら下りましたが,これも地中生活をする生息数の少ない種のため発見できませんでした.登山道入口まで戻ると,皆さんは付近の雑木林や雑草地,田畑などを熱心に調査しており,熊田さんは例によって沢山のクモを採集してみえました.その採集テクニックにはいつものことながら脱帽します.クモの生態を熟知していないとできない技です.
駐車場で昼食を摂り一服した後,そのまま車座で総会をしました.活動報告や本年度行事予定などの議事の中でも面白いクモの話が次々に出てきます.総会後も,活動の仕方や特に同定のノウハウの話で盛り上がりました.気が置けない仲間と気楽にうららかな春の日差しの中を採集したりクモ談義に夢中になれることは,何とも幸せなことです.
次回の採集観察会の確認をして15時30分に解散.前原さん,柴田さんを津駅まで送って帰路につきました. [貝發 記]
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