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期 日: | 2012年12月2日(日)曇り |
場 所: | 伊勢市豊川町 伊勢神宮外宮[5136-55-86] 伊勢市矢持町 鷲嶺の水穴[5136-45-95] |
参加者: | 武藤,貝發,前原(外宮のみ),熊田,塩崎 |
前回の合宿調査の折りに計画されたRDB調査を伊勢市で行った.今回の目的は,伊勢神宮外宮のキシノウエトタテグモと鷲嶺の水穴のシュウレイホラヒメグモである.集合場所の伊勢市駅に10時前に到着すると,皆さんすでに到着されている.今日の参加は5名とのこと.
まず外宮のキシノウエトタテグモを調査することに.外宮の駐車場に車を止め,道路側の石垣で調査する.まず,貝發さんがあらかじめ見つけてくれていた巣穴を観察する.扉を閉じているとなかなか見つけるのが困難である.石垣の石積みの間の土の部分を目をこらしながら探していく・・・と,ひとつ見つけた.扉を開けてみると,巣は新しい感じだが,主は見えない.この冬一番という寒い日である.巣穴の奧に引っ込んでいるのだろうか.熊田さんが,見つけた巣穴に草の葉をつっこんでいる.すると,葉の先をかじられたという.まねをして巣穴に草の葉を奧までつっこんで,手を放して見ていると,草がもぞもぞと動くのが分かる.やはり巣穴の奧に引っ込んでいるようだ.そのうち,ひとつの巣穴の扉を開けると,きれいに並んだ脚が見える.やっとお目にかかれた.さっそく写真撮影.採集しようとしたが巣穴の奧に逃げられてしまった.そのようにしながら,全員でおよそ10数個の巣穴を確認することができた.
1時間ほど調査したのち,鷲嶺の水穴に移動する.途中のスーパーで昼食を購入し,矢持町へ.林道に入って,突き当たりの広場に駐車し,まず昼食をとる.準備をして出発.山道を水穴目指して登っていく.30分足らずで到着.水穴直下はなかなかの急登であった.先頭になって穴にもぐる.しばらく四つん這いで進んで,少し広いところに出る.天井にはコウモリが沢山ぶら下がっている.まずここで調査する.岩のくぼみの奧
に網を見つける.吸虫管を忘れたので,熊田さんに採集してもらう.幼体であった.やがて熊田さんも見つけたという.さっそく写真撮影するが,オスの幼体であった.さらにしばらく探すが,他には見つからない.もう少し奧へと思うが,そこから先は匍匐しなければ進めない.若い塩崎さんなら行けるだろうとおだてられ,(と言っても,もう還暦を過ぎているのだ)意を決してもぐり込む.が,ウエストバッグがじゃまになる.途中に置いて,どろんこになりながら10数m先まで進む.少し広くなったところで一息つきながらまわりを調べてみるが,クモは見あたらない.その先にも穴は続いているが,ここまでと引き返す.結局今回は幼体2頭を確認したのみだった.
駐車地まで戻り,近くの石垣のすき間でヤミサラグモの雌雄成体を採集するなどして,16時過ぎ解散する.[塩崎 記]